
かということも大きな課題でなかろうかと思います。 また、もしスペシャル・アートマネージャーをホールの中に何らかの形でお呼びしたとしても、その方をどのような位置づけ、処遇でお迎えするか、これもまた非常に大きな課題を含んでいるのではなかろうかという気もするわけでございます。 しかし、いずれにしても、そういう課題に向かって取り組んでいくということが、これからの公立文化施設の1つの課題となるんじゃなかろうかなというような気もしているわけでございます。 さらに、そのアートマネージャーの研修をどうしていくのか、水準維持、質的向上をどうするのかということもいろいろあろうかと思います。 そういう意味では、例えば先ほど申し上げました神戸アートビレッジセンターのようなケース、さらにはアーチスト・ラン・スペースというふうに言われておりますが、アーチスト芸術家。ラン−これは走るという言葉でこさいますけれとも、運営するというような意味。スペース−芸術家が主体的に運営する、そういうような施設へのこれからの展望ということも、また先ほどのアートマネージャーの民間委託も含めて課題となっていい問題じゃなかろうか、そういうように思うわけでございます。 これは1960年代ぐらいからだんだんと欧米におきまして制度的に認証されてきているものでございまして、例えば町の倉庫などを安く手に入れて、それを芸術家に任せる、実験や実践の場にしてもらうということで、その施設同士が絶えず広域ネットワークを張りながら、時代と最先端の課題を芸術的に取り上げていく、そういう芸術活動を支援していくということでございまして、サンフランシスコのアートコム、バンクーバーのウエスタンフロントといういろいろなアーチスト・ラン・スペースというのがあるようでございます。公立文化施設をアートマネージャーカンパニーに委託するだけじゃなくて、さらにはアーチストカンパニー、芸術家そのものにも委託していくというような方向ですね。こういう方向なども既に起こっているという、そういうことなども参考になるんじゃなかろうかという気がいたします。 次は、5番目「公立文化施設におけるアートマネージメント」という問題でございます。まず、「第1世代型のアートマネージメント」。これは貸し館事業を中心としたタイプでございます。どちらかというと、管理型という感じになりまして、いわゆるジェネラル・アートマネージメント中心の場になるということでございます。しかし、この第1世代型が悪いということは私は全然言っていないわけでございまして、第1世代型も地域によ
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